私達は結婚したのでもう手遅れです!
第14話 本当のあなたは
「ま、待って!待ってくださいっ」

ソファーに押し倒されて、もがいていると冬悟(とうご)さんは膝をつき、手を止めてくれた。

「なんだ?着物がシワになるからか?」

「ぜ、ぜったいわかってますよね!?そ、それなのにそんなこと言わないでくださいっ!」

経験のない私でもわかる。
私にとってこの体勢は不利、大ピンチ。
涙目になっている私の顔を見て一笑された。

「優しくしてやるよ」

「そういう問題じゃな―――んっ!」

唇を塞がれたかと思ったら、するりと着物の襟元から手が滑り込んだ。
難なく私の胸を手のひらにおさめるとゆっくりとなでる。
昨日のキスから私はおかしい。
キスをされただけで、頭がぼうっとなってしまう。

「やっ、やぁっ」

「嫌なら、こちらがよろしいですか?羽花さん?」

その声は艶のある色気たっぷりな声だった。
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