闇夜ヨルの恐怖記録 5

自動販売機

翌日は学校が休みだったけれど、3人は相変わらず一緒に遊んでいた。


「探偵っていい仕事だよね。色々な人の役に立って褒められて、それでお金がもらえるんだからさ」


カツユキが言うので、テツヤは何度も頷いた。


「探偵の良さは俺が一番よく知ってる。だからやってみたかったんだ」


と、胸を張った。


ぬいぐるみ事件も花壇荒らし事件も解決して、先生や親からも褒められた。


父親からは『テツヤがそんなに人助けをするなんて、明日は嵐でも来るんじゃないか』なんて心配をされたくらいだ。


それでもテツヤの心はまだまだ満足していなかった。


もっとたくさんの人を助けて、探偵として成長して行きたいと思っている。


休日だってこうして3人で集まることができるんだから、探偵団としての活動もできるはずだと思っていた。


「なんだこのジュース」


何気なく自販機を見ていたジュンイチが立ち止まってつぶやく。


自販機の中身は時々入れ替わっているから、なにか新商品でもあるのかもしれないと思い、テツヤも中を確認した。
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