愛して、芹沢さん

出逢い

『なんか違ったんだよね』


ナンカ チガッタ ンダヨネ……




忘れられない。


忘れることなんて絶対にできない。




目を瞑れば、あの日のことは鮮明に思い浮かべることだってできてしまう。



1月6日、___


5年前からわたしはこの日が大嫌いだ。





『終点、終点でございます。御乗車ありがとうございました』


えっ、終点!?




薄っすら遠くで聞こえたアナウンスに耳を疑う。



ハッとすると、見たことのない駅に着いていた。




急いで立ち上がり、電車から降りようとした時、___



「「あっ、」」




誰かの声と見事にかぶった。
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