アクセサリーは 要りません

3捕まえたーSide伊吹

「ごめん」

そう言って惠美里を抱きしめた。捕まえたって方が気持ちは近いかも。

まさか、あのマスク越しとはいえあのキスが初めてだとは思ってなくて、直前に言った惠美里の言葉は、マスクをしたままのキスだと思い込んでいた。そっか、だから震えていたんだ。

「ごめんな。

ごめんな、俺、
きっと悲しい思いさせてるのに、
今、嬉しい。

俺、惠美里の初めてのキスに
立ち会えてたんだな。
いや、これからになるのかな?
どちらにしても
相手は俺なんだな」

「ずるいよね?

私は比べる相手もいないのに、
山口先生はマスクがないキスを
いっぱいしたよね?

色々な女の子としたよね?」

「惠美里、顔見せて」

「やだ」

「ダメ、見せて。教えてあげるから。
その気持ちが何か教えてあげる。

2人でいるのに、学校じゃないのに
俺のこと、先生呼びしてるから
特別講義」
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