アクセサリーは 要りません
俺は最後の力を振り絞り指を抜いた。

未だ衝撃が収まらず、どうにか手で、惠美里の頭を挟み込み、目を合わせながら、俺のおでこを惠美里のおでこにぶつけた。この衝撃で目を覚ましてくれ、俺。

「いたっ、
って言うほど痛くないけれど
びっくりしたよ」

「な、惠美里な、もう俺、降参な。

惠美里ちゃん、ヤバい。」

正直流されて、このまま最後までと言うのも有りだったかもしれない。もったいないことをしたとも思う。でも、俺の衝動に付き合わせてはいけない。緊急事態宣言終わるまでの惠美里の部屋にいる俺、修行僧だな。煩悩をいかに断ち切るか、だな。
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