アクセサリーは 要りません
さすが7月という暑さだったが、糺の森に入ると涼しい風が通り抜け、厳かな気分になって、さっきまでと違い2人とも無口に。ゆっくりと木漏れ日の中を惠美里と手を繋ぎ歩くと心が洗われるようだった。

絵馬を買って、願い事を書き、紐を結んで、相生社の前に立った。惠美里の手を離して、惠美里は反時計回り俺は時計回りで願いを唱えながら社を2周回り、次に絵馬掛けに掛けた。そして相生社に戻り、二礼ニ拍手一礼してお参りして、御神木「連理の賢木」から伸びている「御生曳の綱」を左右に分かれて2回引いた。

これで、惠美里と俺の縁は結ばれたそうだ。

その後に再び手を繋いで本殿にも参拝して、西参道から一旦外へ出た。諸説あるが、みたらし団子の発祥かもと言われる近くの団子屋で温かい団子を食べて休憩した。独特の相生社のお参り方法が楽しかったようで、惠美里は美味しそうに団子を食べながら目を輝かして話していた。
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