アクセサリーは 要りません
帰りは歩いて帰ることにした。平安神宮を挟んでホテルの反対側にいるらしい。この時間神社の門はしまっている。

帰り道は色々と、伊吹くんのお仕事のことを教えてくれた。パイロットとして入社してから、2年伊丹空港で旅客係員をしていたこと、だからお母さんを迎えに行った時、車のトランクに荷物入れるのに『今日の羽田の旅客係員より良いサービス』と言われて苦笑いしていたらしい。

その後、東京で始まった訓練はアメリカとドイツで進み、基礎訓練の仕上げを日本で受け終わったんだって。
そこから実用機を使った訓練がスタートするはずだったけれど、先に訓練を受けている先輩の訓練がコロナ禍で大幅に遅れて。そうじゃなくても現役のパイロットも飛べていない現況でパイロット余りの中、訓練だけを進める意味もなくなり、ところてん式で自分たちの訓練も2年凍結になっちゃって。
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