アクセサリーは 要りません
「え、はい、あ、うん、
居心地は良いです、良いよ。
うん、とっても楽しいし。
今日来てよかったって
今マスクの下にやけてますよ」

「にやけてるんだ、ちょい見せてみ?


あ、、、


ホントに見せた」


え?やっちゃった?

「え、あ、、、」

「まぁ、可愛いお顔を見れて眼福だわ。


ってさ。。。


照れないでくれる?
俺耐えてるし、な?」

「はい、じゃあまた明日
あ、残りは飲みながら帰ります」

「俺は、もう少ししてから帰るわ」

「はい、うん、では、じゃあ」

ぺこりとお辞儀をして、トレーを戻しに店内に入った。

なんなの?なんなの?どうしてそんな事言うのよ。誰にでも「可愛い」とか言うの?かな?

お皿とカトラリーを戻しトレーを置いた私は、テラスの方を振り返った。

山口先生はこっちを向いていて、爽やかに手を振っていた。私は会釈しようとしたが、考えて、手を振り返して、カップを持って出口から出た。





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