総長様はいつも忙しい!
≪同じ日々≫

夜の8時30分

「ただいま……」

私の家は門限が19時と決まっている。

今日も19時までに帰らないといけなかった。

でも帰りたくなかった……。理由はただ一つだけ。

「お帰り……蒼、少しだけこっちに来てくれないか?」

いつも同じことを言うお義父さん。

私はいつもその言葉におびえながら答える。

なぜならお義父さんの少しはたくさん時間がかかるから。

でも答えなくてはならなかった。

答えなくても結果は同じ。もしくはそれ以上のことが待っているかもしれない。

「……はい。」

私はそれに従うことしかできない立場なのだ。

お義父さんのあとに続いて私もリビングへと入る。

お義父さんは私がリビングへ入ったのを確認して鍵を閉めた。

そして、私の手首を掴んで床へと投げ倒してこう言った。

「お前は門限を破っていい立場じゃないんだ。お前がいるせいで俺の人生が狂って
いったんだ。」

……と。

そう言いながら私のお腹を蹴り続け、二の腕あたりを踏み続け、やめてといったら髪の毛を引っ張り

「お前は私に反抗することなど許されない。」

「私たち家族はお前以外の玲夢・私・妻だけだったら何もなかったのに」

と言う。

それから抵抗するような言葉や行動をすれば暴力がヒートアップして、体がボロボ
ロになってしまう。

……ただでさえボロボロなのに。

お義父さんはそれを見てスッキリしたように見て楽しんでいる。

私の家族は私が小学2年生の後期に差し掛かるときに離婚した。

それからは、再婚してお義父さんとお母さんの3人生活していた。

前のお父さんはアルコール中毒でお母さんが手に負えなくなってしまったので離婚
した。

それからしばらくして、お母さんのお腹に赤ちゃんができた。

弟になるという。

名前は椎名玲夢という

玲夢が生まれていない間、お義父さんはとても優しかった。

玲夢が生まれてきたことにより、家族はしゃべらなくなった。

仕事やお金関係で忙しいからだ。

ある日お母さんは体を売るようになった。それもお金のためだという。

お義父さんはそれを必死で止めた。

しかしお母さんは日々の疲れや精神的ストレスに追い込まれていたため忠告を無視
した。

それからは、お母さんは仕事にもいかなくなり、夜は体を売るために出かけてしま
う様になってしまった。

私は唯一血の繋がっている家族のお母さんがだんだん変貌していく姿は、とてもじ
ゃないけど見ていられなかった。

それはお義父さんも一緒だった。

ある日お義父さんは、弟と私を連れてどこかへ行った。……置手紙を残して。

手紙の内容はそのままだった。あなたとは居られない。もう離婚しよう。サヨウナ
ラ。愛してたよ。

ただそれだけだった。

それからというもの、新居を買って生活していた。とても安い家だった。

それも無理はない。だって玲夢のことでお金がそんなにないからだ。

数日たってもお義父さんはお母さんのことをあきらめなかった。

お母さんの写真を見ながらブツブツつぶやいているお義父さんはそれだけでは気が
済まなかったのかやがて私にだけあたってくるようになった。

その理由は「お前が生まれていたからこうなった。お前が居なければ私はまだ妻と
玲夢と一緒だったのに!」

それからはずっと暴言を吐かれ続けた。

お義父さんはいつからか暴言だけでは気が済まなくなったのか暴力ま振るうように
なった。

玲夢はそれをずっと陰から見ていた。

それからは虐待を小学4年生から現在に至る高校1年生まで受けてきた。

最初は痛い、やめて、悲しい、そんなことを思っていた。

ある日を境に何も思わなくなった。

私は虐待されている時間はお義父さんの機嫌をうかがいながら、黙っているしかな
かった。

そして虐待の時間が終わったら大きなあざがお腹、腕についていないか、又はその
状態を確認して状態によってはシップを貼っていた。

お義父さんはあえて見えないところにつけて心配されないように長袖と、体育は見
学、保健室にはいかないと学校にも連絡で脅していて、私の虐待に気付く人はいなかった。

私は一生このままなんじゃないかと思っていた。

…彼に会うまでは…。
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