クールな社長は政略結婚したウブな妻を包容愛で満たす

 涼真と一緒に新宿をブラブラ歩いた。色々な店にも冷やかしに入る。
これまで和優が覗いた事のないような店だ。友梨亜とも入った覚えが無い。

大量に安い小物が置いてある店。
ファストファッションの店。
搾りたてのジュースを売っている移動販売車。

「疲れない?」
「大丈夫。最近の私、とっても調子がいいの。」

「そりゃあ良かった。」
「涼くんは?大丈夫?」

「ボクも絶好調。もう少ししたら薬も減って、通院も年に一度ですみそうだよ。」
「わあ、羨ましいなあ。」

喋りながら小物を買って、涼真の見立てでカジュアルな服を買って
二人はまたデパートの近くに戻っていた。

そろそろ、涼真は出勤の時間だ。

「そういえば、私に付き合わせちゃったけど大学は良かったの?」
「大丈夫。今日は休講だったからブラブラしてたんだ。」

「キャンパスは近いの?」
「うん、高田馬場辺り(・・)だから。」

「あら…。涼くん優秀なんだ。」
「バカにしないでよね。」

二人で顔を見合わせて笑っていたら、いきなり和優は腕を掴まれた。

「痛いっ!」




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