クールな社長は政略結婚したウブな妻を包容愛で満たす


 言葉で、彼の問いに答えるのは無理だった。
すでに、和優は初めての感覚に我を忘れかけていた。

首をイヤイヤする様に横に振った

「良いか…?」

それは、触り続けるという意味?
感じているかという、問いかけ?

和優にはわからない。ただ、気持ち良くてたまらない。

『やめないで…。』


祈るように、和優は願った。


時折、和優は息を軽く吐いて湧き上がる感覚を逃がそうとする。

『感じているのか…』

時折ビクッと震える和優を後ろから抱きしめ、
きっちりと第一ボタンまで留めたシルクのパジャマの上から
柊哉はそっと柔らかな膨らみの感触を楽しんでいた。

自分の手に収まりの良い形。
鋭敏な感覚…。
この先へ進むべきか、思いとどまるべきか…。


思わず指先に力が籠った。

「あ…。」

短い吐息を吐いて、和優が意識を手離したらしい。



























< 68 / 125 >

この作品をシェア

pagetop