ギガンテスの砦

砦考察

ゴォの英雄譚。
何故、ゴォが英雄と呼ばれているのか。

7年前になる。
ゴォは石斬りの職人を目指していた。
石斬りとは。
文字通り石、岩の方が正しいが山肌から岩を斬り出す職業である。
岩を斬り出して平地まで下ろして、加工して色々な物を作り出すのだが、重い岩を下ろすのは過酷な重労働であった。
ゴォの使う両刃の斧はその石斬りの道具である。
その為、それまで2年経過していたがゴォの身体は、鋼のような肉体であった。

そして、事故が起こった。

山肌から岩が崩落したのだった。
その作業場の山肌は、その岩を斬り出してしまえばもう終わりだった。そこまで慎重に作業して、もう少しと言う所で崩落したのだ。
巨大な岩が転がる先に、村の外れの集落があった。
ゴォの親方たちは山肌の上部にいて、ロープに必死にしがみついて、崩落の現場を上から見ているしか出来なかった。

下にいたとしても、自然の猛威の前に手出しすら出来ない。ハズだった。

ゴォはそこにいた。








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