That's because I love you.
そして、待ちに待った昼休み。
今日は食堂が混んでいたため、二人は空いている適当な講義室で昼食を食べることにした。

「はー…。」
「…だ…大丈夫ですか?明広さん…。」

売店で買ったパンを食べながらげっそりとした表情で溜め息を吐く明広を、まりあは自作の弁当を食べながら心配する。

「…平気。寝てなさ過ぎて頭ボーッとするだけ。」
「ぁ…あの、良かったら私のお弁当食べてください!少しでも栄養取った方が…」
「…魚のフライか。美味しそうだねぇ…。」
「パンと交換しましょう!」
「…ありがと。」

パンと弁当を交換し、食べ進める。

「今日もバイトなんですか…?」
「そー。今日は割と早めで21時まで。それから家事してレポート。」
「ごはんとかはお弁当屋さんで買ったりして、無理しない方が良いですよ…っ。」
「んー。でも昨日までの期限の肉が余ってるんだよな。野菜も傷んできてるし、今日何か作らないと…。」
「…………。」

明広を何とか助けたいまりあは、思考を巡らせる。
ピンと閃いて、切り出した。

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