猫目先輩の甘い眼差し
✾✾



その週の金曜日。

創立記念日で学校が休みだったので、ショッピングモール内のカフェに月香ちゃんとやってきた。



「わぁ綺麗。すごく似合ってる!」

「えへへ。ありがとう」



頬をふにゃっと緩ませた月香ちゃん。


彼女の首元にかかっている、小粒のパールネックレス。

今月誕生日を迎えたため、両親に買ってもらったのだそう。


私もこの前、お祝いに手作りクッキーをあげたんだよね。

家庭科部だから、舌に合うかドキドキしたけれど、美味しいって喜んでくれて嬉しかったな。



「世蘭ちゃんは今年、何もらうか決まってるの?」

「まだ。たくさん欲しい物があって迷ってるんだけど……そのネックレス見てたら、アクセサリーも欲しくなってきちゃった」

「おっ! じゃあ早速見に行ってみる? オススメのお店あるから教えるよ!」

「ありがとう!」



ルンルン気分でカフェを後にして、1階にあるアクセサリーショップへ。

普段本と服しか見ないから、目に映るもの全てが新鮮で、首があちこち動いちゃう。



「世蘭ちゃん、こっちこっち」
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