アクセサリーは婚約指輪だけ
「私の力不足だと思います。
色々ご尽力くださっているのに
申し訳ないです」

「まだまだ社内の理想と現実に
乖離があって、ごめんなさいね。
私にもう少し力があればって
思うのだけれど」

この会話からしばらくして、コロナの流行により、突然のリモートワークという自宅待機を経て、最終日を迎えた。部への一斉メールでお礼のご挨拶するだけで終了となった。

色々と人生勉強はさせて貰えたけれど、そのマイナス分を引いても、やりがいのある、自分の特性を活かせる仕事に携わることができたことに感謝していた。

なので、このままこちらの会社でお世話になりたいと希望し続けたが、会社からも良い返事をもらえることはなかった。また父も、色々と思うところがあるのだろうか、希望を取り下げるように言われてしまった。
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