俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
「頼み?」

「何も聞かずに金を貸してくれ」

俺は親父に頭を下げた。

絶対に親父には頭を下げないと頑張って来たが、亜紀を諦めることは出来ない。

「珍しいことがあるもんだな、お前がわしに頭を下げるとは……」

俺は握り拳に力を入れて悔しさを露わにした。

「理由を聞かずにわしの大切な金は貸すことは出来ん、理由を聞かせて貰おうか」

俺は仕方なく理由を親父に話す事にした。

「俺、結婚したい女がいる」

「そうか、なんだ、結婚資金も稼いでいないのか」

「違うよ、会社の大口の取引先のお嬢さんに惚れられて、その取引先の社長が、娘と結婚してくれなければ、契約を打ち切ると言われた」

「未だに親バカな奴がいるんだな」

「一旦は会社と社員のために諦めたんだが、健が亜紀に手を出そうとしてる、絶対に我慢出来ない」

「その健と言うやつはお前のなんだ」

「東條ホールディングスの共同出資者で、副社長をしてくれている」

「そうか、優秀なのか?」

「ああ、最高に頼りになるやつだ」

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