俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
「いや、その事なんだが、わしも早く真実を伝えれば良かったと後悔しておる、亜紀ちゃんがそんなにも気にかけて悩んでいたなど、考えも及ばなかった」

「どう言う事ですか?」

その頃、マンションを飛び出した私を心配して、健さんが理樹さんに連絡していた。

「亜紀が僕のマンションを飛び出して行方がわからない」

「どう言う事だ」

「亜紀の意に反する事をしてしまった」

「お前血迷ったか」

「すまない」

「俺に謝ってどうするんだよ、謝るなら亜紀だろ?」

「ああ、わかってる」

「親父に亜紀を紹介すると約束してるから、事の事情を親父に説明してくる、その足で心当たりを探すよ」

「よろしく頼むよ」
俺は親父の元に急いだ。

「親父、親父、実は……」

ドアをガチャっと開けると、探していた亜紀が親父と向き合って座っていた。

「亜紀、どうしてここにいるんだ」

「理樹さん」

「理樹、亜紀ちゃんを覚えているのか?」

「覚えているってどう言う事だよ」

< 57 / 133 >

この作品をシェア

pagetop