桜の花びらが降る頃、きみに恋をする

「あっ、そうだ! 蒼ちゃん、スマホ持ってる?」

「持ってるけど‥‥‥」

一体、なにをするつもりなんだろう?

疑問を持って美菜ちゃんを見てみると、「連絡先交換しようよ」と直球な答えが返ってきた。

「えっ?」

驚きのあまり、目をぱちくりさせてしまった。

「せっかく蒼ちゃんと友達になれたんだもん」

と美菜ちゃんの言葉に続けるかのように、「そうそう!」と同情する琉輝くんと「俺も交換してもいい?」と少し遠慮がちに言う陽向くん。

こんな笑えない私なのに、3人は気にもしない。

それどころか友達だと言ってくれて、ほんの少し嬉しい気持ちになった。

「‥‥‥いいよ」

そう答えて、制服のポケットからスマホを取り出すと3人と連絡先を交換した。

今まで連絡先はお母さんしかいなかった。

それが、一気に3人も増えた。
< 12 / 209 >

この作品をシェア

pagetop