【新作】クールな副社長に、一億円で愛されることになりました。

二人の愛の営み



「由紀乃……」

「大翔……さん」

 その日の夜、大翔さんの別荘にある大きなキングサイズのベッドの上で、わたしは大翔さんに見つめれながら沈んでいた。
 緊張してしまいうまく声も出せないけど、大翔さんはしっかりと愛を伝えようとしてくれていると感じて、嬉しかった。
 
「痛かったら、遠慮なく言ってくれ」

「は、はい……。分かりました」

 最後に男の人に抱かれたのはいつだっただろうか……なんていらぬことを考えてしまう。

「由紀乃、緊張してるのか?」

「……は、はい」

 こんな風に男性から抱かれるのなんて久しぶりで、どんな風にしたらいいのかも分からない。
 緊張するばかりで、恥ずかしさも襲ってくる。

「俺も少し、緊張している」

「……え?」

 大翔さんも……? 大翔さんが緊張しているのだと知って、ちょっとだけ嬉しくなった。

「好きな女を今から抱くのだと考えると、なぜか緊張する」

「……大翔さんと同じ気持ちなの、嬉しいです」

 大翔さんとなら……大翔さんになら、抱かれてもいい。 本当にそう思える。

「由紀乃、なるべく優しくするから」
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