【完結】Liar-ライアー-
ギャラリーが円を作るように遠目に見守っていて、傍観者のように関係ないような顔をしているのにムカつきながら、栞を抑える
さっきまで一緒になって暴言を吐いていたくせに、知らぬ顔でみまもってやがる
「栞、まじで先生くるからストップ」
胸ぐらをつかんでいた手を離して、2人の間を分断するように間に入って手出しできないようにする
これ以上殴り合えば、お互い顔に傷が残りかねない
「ナルミから、お金なんてもらってない」
「しらねーよ、男を誘惑するのが大好きなくせによ」
「そんなんじゃない!」
伸びてきた腕をつかんで、お互いが触れないように抑える