【完結】Liar-ライアー-
「眺めいいね」
「うん、海見ながらご飯食べれる日が来ると思わなかった」
「いつでも連れて行ってあげるよ。海でも山でも川でも。
陽菜がしたこと、俺が叶えてあげる」
そう言って笑う鳴海に呆れそうになりながら、テーブルの上に置いてあったグラスに入っていた水を飲む。
「料理来るまで、電話してくる。
もし先に料理が来たら教えて、横の個室にいるから」
「うん」
仕事用のスマートフォンと、いつも私と連絡を取る時に使っている私用のスマートフォンのふたつを手にもって、財布だけ机の上に置いて個室を出ていって、ぽつんと残された部屋で、何も考えられずスマートフォンを開く