No rain,No rainbow
「あぁ、なんだ。こちらもびっくりしましたよー。」

右手を胸に当てた店長は、

「実は急にパートさんが辞められて、困っていたんですよ。泉さん、柔らかい雰囲気で接客業向いてそうなので、バッチリですよ。バッチリ」

親指を上げて、goodのサインを作ってくれる。

私を安心させようとしてくれているんだろう。

この店長の下だったら、長く働けそうだ。

「よろしくお願いします」

頭を下げて、もう一度上げると、にっこり笑う店長と目が合った。

「こちらこそ、お願いします」


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