No rain,No rainbow
「律さんを信用してないわけじゃないんです、けど…」

「分かってるから、大丈夫。何度でも何度でも受け止めます」

ね?

ぬくい手のひらが、私の頭を撫でてくれる。

「…私…も、」

「うん?」

言いかけた私の言葉に、先を促すような優しい声。

「この先、何があっても、どんな律さんも受け止めます」

しっかり目を合わせて、ちゃんと伝わるように。

そんな私を少し、びっくりしたように眺めた律さん。

「ありがとう、ございます」

ふんわり笑って、受け止めてくれる。


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