愛しの君がもうすぐここにやってくる。
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え、うそ。


朝。

そう、朝になっても周りはなにも変わっていなかった。
夢がまだ続いているのか。

それとも。
認めたくないけれど。
ふっとよぎる考えに倒れそうになる。
なのに、なぜだろう恐怖はあまりないっていうのも事実。
自分の順応性がすごすぎるのか、時親様が「帰す」と言ってくれているからなのか。

「昨日、主様に怒られていただろう?」

上の方から聞こえた子どもの声。

この声は・・・。
天井を見ると雀躍。

前に見たときと同じようにくっついたまま、私を見ていた。

「な、なに笑って・・・!」
私は天井を指さしながら言い返す。
それにしてもこんな小さな子どもに笑われるなんて腹が立つ。

「お前も主様の式神候補なのか?」

ニヤニヤしながら私に聞いてきた。
「式神・・・?なんやの、それ。
そんなん知らんし」

あーもう、面倒な意味のわからない会話はしたくない。

「・・・違うのか・・・」
そう言いながら雀躍は私の側にやってきた。

「残念でした、
私はどうやら深窓のお姫様なんやからね」

理由はよくわからないけど
私はふふんと鼻で笑いながら、ふたりから言われたことを思い出して言ってみた。

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