一途なハイスペック御曹司はお姫さまに夢中。



天野さんと滅多に話す機会がないから、話題に困るな。

わざとらしく咳払いをしてみる。



「専務もお買い物ですか?」


「うん、俺はネクタイを見に来たんだよ。城田さんは?」



そう言って、片手に持っている小さめのショッパーを掲げた天野さん。

あ、そういえばここは高そうなネクタイ専門店があったっけ。


「私もちょっとした買い物です」


「そうか……偶然だな」


「本当に偶然でビックリしました。それにしても天野専務、私服を着ていると雰囲気がガラッと変わりますね!」


「そういう城田さんこそ、スーツ姿しか見たことないから今日の格好は普段と違って見違えるね。似合うよ、そのワンピース」


「あ、ありがとうございます!!」


私が着ているのは、クローゼットを開けた時に目についたアイボリー色のワンピース。。


< 16 / 37 >

この作品をシェア

pagetop