もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい

✩✩旭SIDE


早くに仕事が終わり
帰宅する。

茜からの手紙の内容に
考えないと行けないと
思うが····
どう考えて良いのかわからずにいた。

お風呂の準備をして
紬の帰りを待つ。

玄関が開く音が
「お帰り」と、声をかけるが
紬の顔に元気がない。

「疲れたんじゃない?」
と、声をかけると
「そうみえる?」
と、言いながら
夕飯の準備をしてくれる。

料理が出来なくて申し訳ないと
思いながら、
紬に訊ねて食器を用意する。

紬の作る物はどれも美味しくて
何気ない会話をしながら食べて
お風呂に入り、寛いでいる時に
紬が、あのね····と話しだした。

近頃、alkuに見えるお客様で
紬が綺麗で···性格も良くて····と
言っていたお客様が
もう少ししたら
今みたいにalkuに来れなくなると
言う事で
alkuで、買った品物が
キチンと使いこなせているか
紬に見て欲しいと
その人の家に招待されたらしい。

今日、その人の家に伺ったら·······

玄関の装飾と玄関の壁、
廊下、寝室のベッドカバーまで
同じで······

驚いたのと
なんだか·····気持ち悪くなり·····
身震いした、と。

玄関の写真を
少しだけ······見せただけなのに。
壁紙まで同じで·····
と、言う紬に
なぜか?俺も不安になり
「帰りは迎えに行く」
と、言った。

結月ちゃんも
その人に関わらない方が良い
と、言っていたらしいから
尚の事だ。



この時·····
この人物が茜だとわかっていたら
対処出来ていたのだろうか·····
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