もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい

✮✮結月SIDE


どうして、こんな思いを
しないと行けないのだろう

紬は、私の大切な大事な親友で
優秀なオーナーだ。

優しくて綺麗なのに
そんな事を鼻にもかけない。

旭さんと結婚して
幸せそうだったのに。

旭さんの浮気がわかった時
まさか·····と思った。
旭さんは、最初から紬を溺愛していたから。

でも、あの時に無理にでも
離せば良かったのだろうか

紬のご両親が
不慮の事故で亡くなった時に
誰よりも紬のそばで
支えてくれたのは旭さんだ。

食べる事も寝ることも出来ない
紬のそばで自分も寝ずに
ずっと寄り添っていた。

だけど、紬が食べれそうな
紬の好きな物を買いに行く時だけ
私に代わって貰えないか?
と、心配顔で言っていた旭さん。

どうして····浮気なんか
ましてや·····子供?······
行き場のない怒りに
どうして良いか、わからなくて
健太にラインをした。

健太も遊びで行ってるわけではないから
心配や迷惑をかけたくないが·····

直ぐに健太から電話がかかり
「大丈夫か?」
と、私を気遣う健太の声に
涙が溢れた。
「·····う···んっ····ごめ····んっ」
「バカ。また、心配かけたくないとか
思っているんだろ。
だが、結月、今は抱きしめても
やれない。一人で、抱え込むな。
紬ちゃんの側にいてやれるのは
結月だけなんだから。」
「うん、そうだね。
健太····ありがとう。
そして·····ごめんね。
こんなんで言うのはおかしいけど
お仕事がんばって。」
「ああ。わかった。
   結月、愛してる。」
「クスッ。私も愛してる。」
と、言って電話を切った。

明日は、紬の考えたようにしよう。
どんな決断でも
私は紬の味方なんだから。

私は、健太に
《お休み。》とラインしてから
ベッドへと入った。
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