灼けるような恋の先。




「ただいまー」



「おかえり!朝帰りかよ〜」






家に帰るとそう言って冷やかす晄。






「やらかしたわ。
ふつーに酔ってヤッてしまったわ」



「まじかよ〜、菫が酔うなんて珍しいな?」



「うーん…」






多分、樹と別れた日だったからかな。

もし、酔った理由をつけるとするなら。







「あ、そーだ!菫!」



「なに?」



「ちょっと近くのコンビニまで行って牛乳買ってきてくれよ」



「牛乳?
自分でいけよー」



「俺仕事あるからさ!頼むよ!」



「はーー、わかったよ」






晄は在宅で色んなとこから依頼されたデザインをパソコンでデザインするデザイナーだから依頼の量によって忙しい時がある。



だからまぁ、今日休みだし労ってやろう。



なんて思いつつ、鍵と財布だけ持って家を出た。






「牛乳〜牛乳〜」






大きいのか?小さいのか?

とりあえず大きいのでいいかー。



なんて適当に牛乳を取って、レジでお会計をしてコンビニを出ると…






「菫」






と、どこからともなく懐かしい声が聞こえてきた。






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