ムボウビハート


 お前は、ホントに…。


小さな声で呟いた俺に、


「ん…?」


なんて、腕の中から俺を見つめる。


「…!いっ、たッ!!」


あんずが悲鳴を上げたのは、俺が鼻に噛みついたから。


「あらた、なんでッ!!」



「うるせー、バカ!!」


最後までいわせんなよ、この鈍感!!


なんて思いながら、あんずの腕を引っ張って、ベッドから起きあがらせた。


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