ムボウビハート



 「雷なんかに負けないくらい、鳴いてくれよ、な?」


妖しく笑う、あたしのあらた。


「……ん。」


首筋を這う舌に、体を預けた。







雷が苦手なんて、可愛らしいあらたを知っているのはあたしだけ。



いつもあたしが、雷なんて忘れさせてあげる。



だからいつも一緒にいてね。

      






 
  『ヨロコビハート』



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