ムボウビハート


 「おやすみ、あらた。」



ベッドへ2人で入ったあと、いつものようにあらたのくちびるへ、自分のくちびるを寄せた。


いい夢をみるための、小さなおまじない。


そんな、お決まりのキスだったのだけど…。


「…いっ…たっ!!」


思わず小さな悲鳴をあげたのは、カサカサのあらたのくちびるのせい。



「あらた!ちょっと、くちびる荒れすぎだよ!!」 


あらたのくちびるに、親指を這わせれば、バリバリと音がしそうな感触が伝わってきた。



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