ムボウビハート



 「…バカ…止まらなくなるようなこと、言うな。」



囁いたあらたは、リップノイズ付きのくちづけを落とした。



抱き合ったままの、2人だけの空間はあらたの甘い白。



「あらた。大好き。」



その目を覗き込むように、囁き返してふと、気がついた真実。



…なんだか、あらた…、



「ね、あらた?なんだか目、腫れてない?」



赤く、熱を持ったように少し腫れている、あらたの瞼。



「おー、泣いた。」



「……は…?!」




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