白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい
15章:初恋(side 琥白)


 彼女を久しぶりに見かけた日、彼女は車に轢かれそうになった猫を助けた。

 でも、その姿は、必死に助けたというよりも、
 ただ、ゆっくりと、道路上に向かっていっただけで……。

 俺はそれを見て、彼女自身の気持ちがいつだってこちらの世界を向いていないことに気がついてしまった。

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