片恋
伊月くんのところに行こうかな。

さっきまでずっと一緒だったくせに、すでにもう恋しくなっちゃってるし。

屋上でのやり取りが気恥ずかしくて、上手く目を見ることは出来なそうだけど。


そう思い、席を離れようとする。

──と。


「えっ!?」


思わず声を上げたのは、延藤くんに腕をつかまれたから。
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