片恋
君の声で、続く恋
それからの伊月くんは、本当にすごかった。


以前は近寄りがたいクールな雰囲気だったから、まだ遠巻きに見られていたけれど、
校内放送で生歌を披露したことによって、元々モテていたというのもあり、一気に火がついてしまったらしい。

休み時間のたびに、他クラスからも教室に集まる視線。

増える告白の回数。


どこにいても常に誰かが注目している、プライバシーゼロ状態。


それに疲れた伊月くんが逃げ込んだのは、屋上だった。
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