違いませんが、 違います‼︎

5


イヤだぁと叫んでいても、なんとかなるもので。

基本、須藤さんの側にいるのが葉山さんで、
葉山さんから指示を受け、資料を用意したり、店を予約したり、手土産などを手配したり、
ほぼほぼ社内で事が済む。

いつも通りに出勤して、三枝さん達とお昼を食べて、定時で帰る。

こんな素晴らしい仕事を手放すなんて、もったいない。

変わった事は制服から私服に変わった事ぐらい。
大きな出費だが、先行投資だ。


「で、なんで私は葉山さんと2人で飲んでいるのでしょうか?」
「今日ずっとビールが飲みたいと呟いていた坂本さんへの労いですが、私と2人ではいやでしたか?」

はい。気まずいです。
美味しいはずのビールも半減です。

なんて言える訳がない。

そりゃ、炎天下の中歩いたら、ビールが飲みたくなりますよ。

でも、それは業務の延長線上ではなく、
三枝さん達と又は一人で気兼ねなく
という意味で・・・

すれ違う人が皆葉山さんを見ているし、当の本人は、お酒ではなくソフトドリンクですよ。
居た堪れません。


気にしなくてもいいから、好きなだけ飲みなさい

言われても、気になります。
仕事が残っているのなら、帰っていただいて欲しいです。

< 36 / 58 >

この作品をシェア

pagetop