獅子組と私
「椎那」
「は、はい///!!!」
「そのタオル外して?
どうせ、全身見るんだからさ!」
服を脱いだのはいいが、恥ずかしさのあまり身体にバスタオルを巻いている椎那。

「そうだね…」
「僕がカウントするから、一気に外して!
できなかったら、強制的に外す!」
「う、うん…」
「いくよ?5、4、3、2…1」

椎那は意をけっして、目をギュッと瞑りバスタオルを下に落とした。

「………」
「………」
何も言わない飛鳥に不安を覚え、恐る恐る目を開ける椎那。
いつの間にか、飛鳥が目の前にいた。

「椎那、僕を見て?」
「え……?」
「凄く…綺麗だよ……!
想像以上で、感激してる…!」

顔を真っ赤にして、なんとか身体を洗い合い浴槽に浸かっている二人。
「なんだか…不思議…」
「ん?」
「もちろん、結婚してからなんて言うつもりなかったけど、恋人になったその日にこんなことになるなんて、私からすればあり得ないの」
「うん」
「でもね…」
「ん?」

「飛鳥くんなら……飛鳥くんになら、いいと思ったの。
飛鳥くんが、私の事本気で好きでいてくれてるってわかるから。大切に想ってくれてるのかなって……!」

「うん、椎那の事…大切だよ!
だから、ここまで我慢できた。椎那が本気で嫌がることはしないよ!だから逆に、本気で嫌がらないと僕は止まらないよ?
椎那を僕だけのモノにしたいから、多少は強引なことするかもだし。
椎那が恋人になってくれたから、今まで理性で抑えてた分の欲求が溢れてるんだ」

「ンンン……」
ベットに向かい合って座り、飛鳥の足に挟まれている椎那。
ずっと口唇を貪られていた。
「飛鳥く…苦し…」
「フフ…可愛い…椎那」

そして額、頬、鎖骨に飛鳥の口唇が落ちてきた。
「んんっ…!くすぐったい……」
「大丈夫…すぐ…気持ちよくなるよ……?」
巻いていたタオルを取り、脱がせながら押し倒して更に口唇が落ちてくる。

「ん…や…ぁ……ま、待って…飛鳥…くん…!」
「ん?怖い?」
「ち、違うの……声が…変な声が出る……」
「それは…気持ちいいってことだよ…!
大丈夫だから……何も考えずに感じるまま、僕に委ねてね……」
「うん…////」

どうしてだろう。
飛鳥に“大丈夫”と言われると、スッと…緊張が薄れるのだ。
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