神、恋に落ちる
エピローグ
「命、せめて由那だけでも白羽に会わせてやれよ!」

「無理ー!!
絶対、会わせない!!
白羽は俺“だけの”天使!」

一徹が何度、説得を試みても聞く耳を持たない。

「じゃあ、電話は?」
「ダメー!」
「なんで!?」
「声も、俺の声だけしか聞けないから」

「命……」

「一徹」
命の雰囲気が、ズン━━━!!!と闇に落ちた。

「なんだよ」
「あんまり言うと、殺すよ?」
「………」
「大丈夫。天使ちゃんもすぐに後を追わせてあげる。
二人を苦しませずに、一瞬で天国におくってあげるよ?」

「はぁー、わかったよ。
もう…言わねぇよ!
俺はまだ由那と幸せに暮らしたいからな!
死ぬのは、ごめんだ!」

ラインを越えそうな命に、一徹はもう…何も言えなくなる。


一徹と命の決定的な違いがある。

命には、倫理や道徳が存在しない。

そして“征服者”の命。

全てを思い通りに動かす、天才。

もしかしたら命は、この世に生をうけた日から既に“征服者”だったかもしれない。



命がベッドルームに戻ると、白羽がちょこんとベッドの上に座っていた。
「あ、起きてたの?ごめんね、一人にして」
「誰か来てたんですか?」
「うん、一徹が来てたの」
「一徹…さん…?
えーと、誰でしたっけ?」

「ん?白羽を拐おうとする、悪魔」

「え!?や、やだ…」
「大丈夫。俺がいるでしょ?」
命が白羽を抱き締める。

「はい…
…………でも、一徹さんって、そんな人じゃなかったよう…な……?
あと、大切な人を忘れてるような……?」

「気のせいだよ?
白羽の大切な人は、俺だけでしょ?」

「そうですよね!」

「うん!さぁ、白羽。
今日は二人で何する?」
「お仕事は?」
「今日は、お休みだよ!」
「じゃあ…ずーっと、ギューーってしてください!」

「フフ…もちろん!
白羽、好き、好き、好き、好き、好き、好き、大ー好き!」

命の愛情表現は、異常で深くて、甘い━━━━━


「白羽、愛してるよ………!」



終

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