クラスの男子が全員、元カレだった件




そして迎えた放課後。


剣道着を着た重松茂と私は、約束の場所である屋上へ行くと、高橋隆人はすでに来ていて、「ほお、剣道か」と言った。


重松茂は何も言わない。声を出してしまえば、青山碧でないことがばれてしまう。


「ちっ、無視かよ」


無論、無論。


「まあ、いいや。さあ、どっからでもかかってこいよ」


そう手をくいくいして挑発する高橋隆人に向かって、重松茂は素早い動作で前に出て、


バシッ!


高橋隆人の脳天に竹刀を振り下ろす。


高橋隆人は、言葉を発する間もなく、倒れ、そのまま気を失った。


本当に、一瞬の出来事だった。



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