【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「結局、今のところ、アイリーンに婚約者はいないのよね」

「はい、そちらにもありますが。プーランジェ王太子の婚約者候補であったのを辞退されたようであります」

「そうなると、この養子に入った弟との結婚ということもあり得るわね」
 ユミエーラは顎に手を当て、うーんと唸った。

「その可能性は否定できないかと」

「それで。他にもめぼしい人がいるのかしら?」
 ユミエーラは言いながら、書類をめくる。

「モントーヤ辺境伯の息子、ランスロット辺りが最有力かと思われます。どうやら、遠縁にあたるようです」

「ふーん、辺境伯の息子ね。まだ、うちのイブの方が勝ち目はありそうよね」
 というユミエーラの言葉に、文官は同意しない。

< 200 / 365 >

この作品をシェア

pagetop