【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「これは、一巻の内容よね?」
 キャラ変アデライードは長くは持たなかったようだ。もしくは、そのキャラ変を打ち壊すだけの衝撃がアイリーンのノートにあったのか。

「はい。プーランジェの友達にも読んでもらいたくて」

「アイリーンちゃん。一度、きちんと関係者と話をしたほうがいいわね」

「え、と。どういうことですか?」

「これを本で読みたい」
 甘さが喉元から流れていかない。アイリーンは水を飲んだ。アデライードの言っている意味はわかるのだが、理解できない。
「アイリーンちゃんのこれ、本にしましょう。絶対、売れるわ」
 突然、アデライードが立ち上がったものだから、それの衝撃音に釣られて周囲の視線を集めてしまった。

「場所をかえましょう。アイリーンちゃんに御礼をしたくて、お店を予約してあるのよ」

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