約束の指にキスして。
「瑛梨は、好きな男に抱かれたんじゃないの?桔平が好きだったんじゃないの?その時、瑛梨はリセットされたんだよ。汚なくなんかないんだよ、瑛梨は…」

「でもっ…」

「信じてやれよ、桔平のコト。騙すようなヤツじゃないって、俺達が一番分かるだろ!俺だって、桔平が本当に悪いヤツだったら…憎めてたら…とっくに瑛梨を奪ってんだよ…………。」

「うっ……」

「瑛梨…」

健司の手は私を優しく抱き締める。
涙がとまらない。
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