私の大好きだった人
「お願いです。意識が回復するまで

ここにいさせてください」と

お願いした。

親達は反対をした。

しかし、私の決断は揺るがなかった。

私は両親に

「私が怪我をして、意識が無くなったとき

正典がずっとそばにいてくれた。だから

今度は私が替わりにいてあげたい」と

お願いした。


親達は首を縦に振らなかった。


そこで見かけた正典の先生が


中を取り持ってくれた。


「正典君がここまで生きたのは


奇跡に近い状態です。彼女との


毎日の電話を心待ちにしていました。


彼女がいたからこそ、一時退院も


出来たのです。彼女の気持ちも


汲んではどうですか?」と


先生が私達の中を取ってくれたおかげで


私は正典のそばに入れた。


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