私の大好きだった人
私は何時間か眠っていた。

起きると保健室の先生がいた。

「大丈夫?起きれる?」

「はい。大丈夫です」

「親御さんに迎えに来てもらうように

 担任の先生に連絡してもらうね。

 それに後で、八木君に謝っといたほうが
 
 いいよ。ここまで運んだ人、先生じゃなく

 八木君だから」

私は、誰かが抱き寄せ連れってくれたことは

なんとなく知っていたけど、先生と思っていた。

八木君とは知らなかった。

母が迎えに来て、

「ランドセルは正典君と八木君っていう子が

 持ってきてくれたよ。明日謝っといたら」

「うん。そうする。」
< 8 / 77 >

この作品をシェア

pagetop