愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜
急いで雨宿りのできる丸い穴の空いた遊具の中に入り、寒さでかじかんだ手をこすり合せる。
「もう、出てくるんじゃなかった」
雨がもう少し弱まったら、意地を張ってないで帰ろう。
ユキにもご飯を作ってあげなきゃいけない。
そんなことを考えながら、膝を抱え丸まっていると、遠くから足音が近づいて来る。
そしてそれは、穴の目の前でピタリと止まった。
「……春香?」
どこか甘いその声は、毎日聞いているものだから誰のものか一発で分かる。
……げんこつって、言ったのに。