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「おはようございまーーす!!」




事務所のドアを開けて二階につけば、すでに陽葵さんと心音さんがいて


いつものように温かいコーヒーを飲んでいた。




「おはよう月姫ちゃん♪元気ねぇ~」


「だって今日で仕事納めですから!!!」


「あら!もうそんな日なのねぇ~、毎年毎年1年経つのが早いわあ」




確かに、大学生になってからは1年経つのが早かったなぁ…




「おい、邪魔」


「っ!」




急に後ろから声がして、振り向けば




「そ、蒼空さん…!!!」




今来たばかりの蒼空さんがいて、私がドア前に立っていたから通れなかったんだろう。



(あ…やばい、またドキドキしてる…)



姿を見た瞬間、今まで落ち着いていたのが激しく鼓動し始める。


朝の余裕ぶってた私を殴ってやりたい……




「なんだよ?どけ」


「ぎゃっ!!」




顔面を掴まれて、邪魔だと端へ押される。




「な、なにすんのよ!!!」


「そんなとこで突っ立ってるからだろ。邪魔」



(コイツ、本当に昨日と同一人物なの!?)



ギロリと睨むけれど、全く効果は無く


もはや相手にされていない。



昨日なんて…キスしてきたくせにっ!!!



そう叫んでやろうか、と思ったけれど


この場には陽葵さんと心音さんもいるから口を紡いだ。

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