パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます

2・最後の試練

 その日の午後。
 無事、完成した香水を提出し、アデルとハイタッチ。
 彼女もディプロム試験組のひとり。
「間に合って、ほんと、良かったねー」
「うん、無事終わってほっとした」

 こうやってゆっくり顔を合わせるのは久しぶりだった。
 試験のプレッシャーからの開放感で、おしゃべりが止まらない。
「まだ話足りないね。近くでお茶して帰ろうか」
「うん。いいね」
 
 ふたりで1階に降りていくと、マダム・デュボアが背の高い、黒髪の男性と談笑していた。

 もちろん、振り向かなくても誰だかわかる。
 ルイだ。

「ルイ? どうしたの?」
「急用ができてね。迎えに来た」

 ルイはわたしたちに向かって歩いてきた。
 ふと横に目をやると、アデルがあんぐり口を開けている。
「ちょっと、大丈夫? アデル」

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