パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます
 ここは、広大な庭園が有名な、都会のオアシスのようなラグジュアリーホテル。
 その1階にある、見ごろの紅葉が一望できる料亭の個室。

 目の前に座っている、この男の名前はルイ・ベルナルド。
 れっきとしたフランス人だそうだ。
 数えて3代前、彼の曽祖父に嫁いだのが日本人女性だったそうで、彼の黒髪は隔世遺伝らしい。

「日本語がとてもお上手ですわね、ムッシュー・ベルナルド」
「ルイとお呼びください、マダム」
 ママったら、たったそれだけのことで、顔を赤らめてる。
 イケメンにめちゃめちゃ弱いんだから。

「日本に来て、もうかれこれ5年ですから」
「でも、日本語がこれだけおできになるのなら安心ね。薫ちゃんがお嫁入りしても。ねえ、あなた」
「ああ、そうだな」
 ちょっと、そっちで勝手に話、進めないでよ。
 当人をさしおいて。
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