国宝級美男子のお世話は甘い危険がいっぱい〜私の心臓いくつあっても足りませんっ〜
「店長、お疲れ様でしたっ」


「羽花ちゃん、今日もお疲れ様でした。羽花ちゃんの笑顔の接客が評判良くてまたリピートしたいってお客さんがたくさんいるよ。また明後日も頼むね」


「嬉しいです! これからも頑張ります。じゃあ失礼します」


 bring eatsの店長、石田稔(いしだ みのる)さんに挨拶をし、店を出た。


(褒められちゃった! 嬉しいなぁ〜)


 見上げた空もすっかり闇に染まり月の周りにはポツポツと光る星が散らばっている。毎日のようにみるこの夜空は毎日表情が違ってどんよりしている表情の時もあればカラッと元気に明るい夜空、たまーに夜空が泣いている時は私も少しかなしくなったり、なんて、ポエマーみたいな事言っちゃった……


 でもまぁ、今日は常連のおばあちゃんにも喜んで貰えたし、お給料も貰えたし、自転車を漕ぎすぎて凄く疲れたけど今日の夜空は笑顔で、なんだかとてもいい一日だったなぁ、としみじみ思った。



「にしてもなんか疲れたなぁ。昨日も寝るの遅かったし寝不足かな」



 昨日もbringeatsのバイト、自転車を漕ぎまくって終わった時間は夜の十時。布団に入ったのは夜中の零時を回っていた。
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