一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない
かよ子は翼の優しい眼差しに

見つめあったまま固まっている。


「かよ子さん...」


翼はもう一度囁くとゆっくりと顔を近づけて

かよ子の唇にそっと唇を重ねた。


そして何度も何度も角度を変えて

優しく唇を合わせてくる。


チュッチュッチュ


何度か唇を重ねているうちに

かよ子の唇が自然と開くと

そこから翼の熱い舌が入り込んできた。


「...ハ...ん...!! ...んん」


翼はかよ子の逃げる舌に

優しく絡めてくる。

長く甘いキスに

かよ子の緊張でこわばっていた体も

徐々に力が抜けていった


「...ん. ..かよ子さん...」


翼は優しく舌を絡めながら

そっとかよ子のキャミソールの膨らみに

手を伸ばした。


翼の手が胸の膨らみに触れた瞬間、

かよ子はビクッと震えると

思わず翼の手首をバッとつかんだ。


「か、神崎さん...これ以上は...」


かよ子の焦ったような声に

翼は我に返ると

パッと体を離した。


「ご、ごめん...」


かよ子も真っ赤な顔で体を起こすと

布団を引っ張り上げて体を隠した。


「い、いえ...」


かよ子はゆでダコのような真っ赤な顔でうつむくと

申し訳なさそうに口を開いた。


「あ、あの...神崎さん...

時間は大丈夫でしょうか...?」


「えっ?」


翼はかよ子の言葉にハッと時計を見ると

針は9時を指していた。


「うわっ、やべっ!!」


翼は勢いよく立ち上がってドアまで走ると

ドアノブに手をかけた。

しかし、ふと立ち止まると思い出したように振り返る。


「かよ子さんは今日はお休みだからゆっくりしてね。

それから、今度時間作るからちゃんと話そう!」


「は、はい...」


かよ子は何のことか分からないまま頷くと

翼は満足したように部屋を出ていった。

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